クレジットカードの種類: 2007年12月アーカイブ

2004年の5月には、住友商事がクレジットカード業務に参入し、全額出資で「住商カード」を設立しています。流通、運輸といった異業種の大手企業が続々とクレジットカードを発行するようになっていますが、クレジットカード業進出にはどのようなメリットがあるのでしょうか?また、金融再編の波の中で、クレジットカード業に関しても、業態の垣根を越えた提携が行なわれるようになっています。クレジットカード業界は、今後どのように変わっていくのでしょうか?

新規にクレジットカード業界に参入する多くの企業は、システムの初期導入コストを低く抑えるため、既に安定したシステムを確保している銀行系のクレジットカード会社と提携するのが一般的といえます。クレジットカードを利用することにより、企業はそれまでには得ることのできなかったさまざまな貴重な個人情報を手にすることが可能になります。異業種の企業も、このような点に魅力を感じてクレジットカード業への進出に踏み切るケースが多くみられるようです。販売促進に役立つきめ細やかな顧客情報を得ることができれば、それぞれの企業にはさまざまな新しい可能性が生まれてくることになります。クレジットカード業は、多種多様な業種の企業に恩恵をもたらすものであると考えることができるのです。

もともとクレジットカード業界は、メガバンク系や信販系のカード会社が中心となっていましたが、流通系の飛躍、通信業などの異業種から参入も近頃では目立つようになりました。少額決済という分野においては特に、新規参入組と既存の勢力との競争が激化しているようです。
金融再編に伴い、クレジットカード業界の再編成も進められています。クレジットカード業界の勢力図にも大きな変化があらわれているようですが、利用者の側から見れば、カードを選ぶ場合、どこが発行しているクレジットカードであるか、あるいはカード会社の規模がどのくらいであるか、というようなことはあまり問題にはしないことも多いものです。再編が進み変化がめまぐるしいため、一般の人々にはわかりづらくなかなかついていけないといった事情も、背景にはあるでしょう。
競争の更なる激化が予想されるクレジットカード業界においては、取得した個人情報を有効に活用し、航空会社と提携したマイレージサービスを充実させるなど、利用者の立場に立った取り組みをすることが、生き残りのためには重要になるといえそうです。

クレジットカードの分類にはいろいろなやり方がありますが、そのクレジットカードの設立母体となった企業や業種などから、大きく5つに分類ことが可能です。

「流通系クレジットカード」と呼ばれるカードは、百貨店やスーパーマーケットなどの系列のクレジットカード会社が発行するものです。このようなクレジットカードは、日々食料品などの買い物をする主婦層に人気があります。主婦や学生などを会員として積極的に取り込んでいるため、クレジットカードの審査基準は比較的ゆるやかで、カードの稼働率は高めであるという特徴があります。また、ほとんどが年会費無料のクレジットカードです。流通系のクレジットカードでは、「感謝デー」などの特定の日、曜日にカードを使うと割引になるといくようなサービスを実施しているので、自分がメリットを受けやすいカードを比較して探してみると良いでしょう。

流通系クレジットカードは発行枚数が増加傾向にあり、近ごろでは信販系クレジットカード抜いて、銀行系クレジットカードに次ぐ位置を確保するほどの勢いを持っています。その使いやすさから流通系クレジットカードは今後も、リピーターを抱えて成長していくことが予想されています。

「流通系クレジットカード」のように、発行会社や提携会社によってクレジットカードは「○○系カード」と表現されることがよくあります。提携カードの場合は特に、提携先の会社がメインとする事業に深く関わる特典がつけられることが多いので、このような呼び方はそれぞれのクレジットカードの特徴をあらわすのにも便利です。

現在では数え切れないほど多種多様なクレジットカードが存在していますが、提携カードと呼ばれるカードの比率はかなりのものです。提携カードというのは、イシュアーというクレジットカード会社が、他の企業などと提携して発行するクレジットカードのことです。自社ブランドの、イシュアーが独自で発行するカードのことは、提携カードに対してプロパーカードなどと呼ばれます。

提携カードには、クレジットカード会社が提携する団体や企業などが提供するさまざまな特典やサービスがつくので、カードの利用者にとっては、そのクレジットカードを持つとどんな良いことがあるか、というメリットが分かりやすいのが特徴です。わかりやすくいえば、ホテルやガソリンスタンド、デパート、航空会社といったところで募集を行なっているようなクレジットカードは、まず間違いなく提携カードだと考えてよいでしょう。

「信販系クレジットカード」というのは、各信販会社が発行するクレジットカードの呼び方です。信販系クレジットカードは、少し前までは、銀行系クレジットカードに次ぐ発行枚数を誇っていたものですが、最近では流通系クレジットカードが信販系を抜いて発行枚数を伸ばしているようです。銀行系クレジットカードはその銀行の顧客、流通系クレジットカードはその店の買い物客を取り込むことができるのに対し、信販系クレジットカードにはこのような利点がないため、やや苦戦を強いられているといえます。

ただし、信販会社も近頃では銀行の傘下に入っているケースが多いので、将来的には銀行系クレジットカードに統合されていくという方向にあるのかもしれません。2005年10月に銀行系クレジットカードであるUFJカードと信販系クレジットカードである日本信販が合併して「UFJニコス」になり、さらに2007年4月にはこのUFJニコスとDCカードが合併して「三菱UFJニコス」となりました。このような事情があるため、最近ではクレジットカードを系列別に分類することが難しくなっています。

信販系クレジットカードは信販会社が発行するカードで、最も歴史があるクレジットカードの代表的存在ともいえるものです。銀行系クレジットカードに次いで審査基準が厳しいとされており、分割払いの回数が多いという特徴があります。信販系クレジットカードには、家電量販店などとの提携カードが多くみられます。

また信販系クレジットカードにおいては、オートローンをはじめとする多種多様なローンの取り扱いを行なっています。一般的には金利は低めで、VISAやマスターカードなどの国際ブランドのほかに、国内専用のブランドを持ちます。

信販系クレジットカードの例としては、多彩なサービスがついた「NICOSニコスカード」をあげることができるでしょう。このカードには最高2000万円までの海外旅行保険や、最高100万円までのショッピング保険がつけられています。インターネット上での不正使用による被害を補償するといったサービスもあるので、安心してネットショッピングを楽しむことも可能です。

普通クレジットカードを選ぶ際に、カードがどういった系列であるかを気にすることはあまりないかもしれません。一度、手持ちのクレジットカードを調べて分類してみてはいかがでしょうか。自分の消費生活の意外な傾向がわかるかもしれません。

近頃では、クレジットカード業界に新たに参入してくる一般企業が増え始めています。このようなクレジットカードは、ある特定の商品やサービスの支払いにカードを利用すると、高い還元率となるのが特徴といえます。つまり、カード会員のライフスタイルや趣味、嗜好、属性とぴったり合っていれば、とてもお得なクレジットカードであるわけなのです。

一般企業系クレジットカードは、元となる企業の業種などによって細かく分類されます。ガソリンスタンドが発行する「石油系クレジットカード」や、電気メーカーや自動車メーカーが発行する「メーカー系クレジットカード」、航空会社や鉄道会社が発行する「交通系クレジットカード」、通信会社が発行する通信系クレジットカードなどを主な例として挙げることができるでしょう。

街中にあるガソリンスタンドでは、会員になれば、1リットルあたりのガソリンの価格が割引になるといった特典が付けられたクレジットカードの会員を募集していることがよくあります。このようなクレジットカードは、石油会社とクレジットカード会社が提携して発行しているものであるため、「石油系クレジットカード」あるいは「ガソリン系カード」、「オイルカード」などと呼ばれることが多いようです。

石油系クレジットカードは、そのカードを利用してガソリンを入れれば入れるほど、ガソリン価格がお得になるものなどもあり、通勤などに日常的に車を使っている人には必須アイテムと言える存在であるかもしれません。よく行くガソリンスタンドを決めておいて、そこのクレジットカードを作ったり、逆にいずれかの石油系クレジットカードを先に作って、そのカードが使えるガソリンスタンドを重点的に利用したりするというような人も多いことでしょう。

石油系クレジットカードとしてよく知られているものの一つに、「出光カード・まいどプラス」があります。このクレジットカードには、カーライフからショッピングまでいろいろな場面で活用できる多彩なサービスがつけられています。カード会員は、ガソリン及び軽油がいつでも割引価格が購入できます。年会費が永久無料というのも利用者には嬉しいところでしょう。

「ENEOSカード」も、石油系クレジットカードの代表格と言えるものです。全国におよそ10000か所もあるENEOSのサービスステーションでこのカードを利用すれば、利用価格に応じてポイントが貯まり、ガソリン価格もお得になります。

銀行系クレジットカードというのは、大手銀行を中心とする金融グループが発行元となっているクレジットカードのことをいいます。銀行系のクレジットカードにはさまざまなものがありますが、金融再編の波にもまれ金融機関の再編が進んだため、今では銀行系クレジットカードと信販系クレジットカードの境界は、かなりあいまいなものになっていることも多いようです。とはいえ銀行系のクレジットカードは、国内におけるクレジットカード業の中心的存在であり、クレジットカードの発行枚数という点においては、流通系クレジットカードや信販系クレジットカードを抑えてトップに立っており、およそ4割程度に達していると言われています。

銀行あるいは銀行系列のカード会社が発行する銀行系クレジットカードには、一般の人が利用することができる加盟店の数が多く、入会審査が厳しいという特徴があります。クレジットカードには大変多くの種類がありますが、中でも銀行系クレジットカードはステータスが高く、安心度も高いものとされています。ステータスを求めて銀行系クレジットカードの会員になるという人も多いのではないでしょうか。銀行系クレジットカードは、それだけ審査にパスするのが難しいものでもありますが、発行元である銀行に口座を持っていれば、カードの申し込み手続きが多少はスムーズになるというケースもあるようです。

銀行系クレジットカードの例として、「シティクリアカード」をあげることができます。これはフレックス型リボ払い専用のクレジットカードで、発行元はシティカードジャパン株式会社です。利用条件に関わらず年会費が永久に無料というのがこのクレジットカードの大きな魅力のひとつですが、ほかにもインターネット上での自動審査で、最短で翌日にはクレジットカードが手元に届けられる即日スピード発行サービスや、海外・国内旅行障害保険、ショッピング保険などが付けられているたいへんお得なカードといえます。

カードの中には、クレジット機能が付いたキャッシュカードというものもあります。これは、銀行や郵貯などの金融機関のキャッシュカードにクレジットカード機能をプラスオンしたもので、1枚のカードに複数の機能を持たせることによって持ち運びを楽にし、利便性を高めています。このようなカードを持てば、財布の中がカードでいっぱいになってしまうというような悩みを解消することができますが、多くの機能を持たせている分、紛失してしまった時には非常に困ることになるため、取り扱いは慎重にしましょう。

クレジットカードを分析、整理する手法として、系列別にクレジットカードを分類するというやり方があります。そのカードの発行元である企業に注目すると、国内のクレジットカードはおおまかに5つに分けることができます。

イオンカードやセゾンカード、タカシマヤカードなどに代表される流通系クレジットカードは、主に大手スーパーや百貨店などが発行するものです。主婦層などをメインのターゲットとしているため、カードの入会審査は比較的甘く、年会費は無料か、有料であっても安く抑えられています。流通系クレジットカードは、日々の食料品の買い出しなどに利用されるため、カード稼働率が高いという特徴があります。流通系クレジットカードにおいては、あらかじめ設定されたサービスデーなどにカード利用のポイントを増やすというようなサービスがよく行なわれています。

大手銀行もしくは銀行系列のカード会社が発行する銀行系クレジットカードは、クレジットカード発行枚数のおよそ40パーセントを占めるといわれており、国内のクレジットカードの代表と言えるものです。銀行系のクレジットカードは、入会審査が一番厳しいクレジットカードであるといわれていますが、利用できるカード加盟店を数多く抱えるなど利便性も高いものです。


信販会社が発行する信販系クレジットカードは、クレジットカード業界の中でも最も長い歴史を持つカードです。信販系クレジットカードには、大手の家電量販店などとの提携による提携カードが多く見られ、支払い方法では分割払いの回数が多いという特徴があります。銀行系クレジットカードの次に審査が厳しいのは、この信販系クレジットカードであるといわれています。

クレジットカード業界に新規参入する一般企業が増え、一般企業系クレジットカードと呼ばれるカードも増加傾向にあります。一般企業系クレジットカードは、元になる企業の業種などによってメーカー系や石油系、通信系などにさらに細かく分類されます。このようなカードでは、カードを利用して特定の商品を購入した場合の還元率が高く設定されているというのが特徴的です。

消費者金融も、近頃ではクレジットカードを発行しています。カードの入会審査はかなり甘くたいていの人はカードを手にすることができるとされていますが、付帯サービスなどの面では、ほかのクレジットカードには及ばないことも多いようです。主にキャッシング利用を考えて作られているため、ショッピング枠は比較的低めに抑えられています。

現在発行されているクレジットカードにはさまざまな種類がありますが、女性のためのクレジットカードというものもあります。一口に「女性向けのカード」といっても、「女性専用クレジットカード」と「女性向けクレジットカード」の2種類があり、後者の場合、入会資格に「女性限定」と明記されていなければ、男性でも申し込むことが可能です。

女性のためのクレジットカードでは、年会費やポイントサービスといった点で優遇されていたり、海外旅行傷害保険やショッピング保険などの付帯保険の補償範囲が拡大されていたりします。またクレジットカードのポイントサービスでは、女性に好まれるファッション関連の商品が多く取り揃えられており、一般のクレジットカードのポイントサービスでは満足できない女性にもおすすめの内容となっているようです。

このように、ターゲットを限定することによってさまざまなサービスを実現させた女性のためのクレジットカードですが、クレジットカードのジャンルとしては、まだまだ少数派で認知度も決して高いとは言えないようです。購買力のある女性にアピールする新しいクレジットカードの開発が、今後のカード会社の課題と言えるかもしれません。

「三井住友VISAアミティエカード」は、満18歳以上の女性を対象とする女性向けのクレジットカードです。このカードは、特に旅行に関する付帯サービスに力を入れているという特徴があり、旅行好きな女性におすすめのカードといえます。充実した内容の海外旅行傷害保険及び国内旅行傷害保険も付帯しているので、このカードが1枚あれば、旅行に出かける際にも保険に余分なコストを賭ける必要はなくなりそうです。また、用意されているサービスを賢く利用すると、携帯電話の利用料金分のポイントが2倍になるという特典もあります。「三井住友VISAアミティエカード」には、女子学生のための学生カードも用意されています。

「JCB LINDA」は、実にさまざまな機能や特典を持った女性向けのクレジットカードです。このカードは、特に充実したポイントプログラムが人気となっています。抽選で映画の試写会に招待されたり、劇場鑑賞券が当たったりするという映画ファンに嬉しいサービスもあります。おしゃれな6種類のデザインからクレジットカードを選ぶことができるという点や、会員限定の情報誌が毎月届けられるという点なども、このカードを選ぶメリットと言えるでしょう。

を持たせているため、持ち運びが容易で利便性が高いものです。

ETC一体型クレジットカードとは、ETC専用カードに通常のクレジットカードの機能を持たせたものです。クレジット機能付きキャッシュカードと同様、1枚のカードが複数の役割を果たすため便利なものですが、ETC車載機に挿したままの状態で車の盗難に遭った場合は、被害額が大きくなるというリスクも考えられます。

マイレージカードは、それぞれの航空会社と提携したクレジットカードで、利用に応じてマイレージが貯められるカードのことをいいます。日常の生活の中で支払い方法としてクレジットカードを選択するだけでマイレージを貯めることができるので、マイレージカードは旅行好きな人を中心に人気が広がっています。

女性向けクレジットカードというのもあります。女性向けのサービスが多く用意されているという特徴があり、ポイントサービスが充実しているものも多いようです。女性向けではあっても、クレジットカードの入会資格が女性限定でなければ、男性でも申し込むことは可能です。

18歳以上の学生をターゲットとした学生専用カードは、年会費は無料のことが多く、有料でも一般のカードよりかなり安く発行されます。学生向けであるため本人に収入がなくてもクレジットカードを持つことができますが、利用限度額は低めにおさえられているのが普通です。

即日発行カードは、最短では申し込んだその日のうちにクレジットカードを手にすることができるというものです。通常のクレジットカード発行には少々時間がかかるため、事情によりすぐにクレジットカードが欲しいという人は、このような即日発行のカードを探してみると良いでしょう。

キャラクターカードとは、若い女性などに人気の高いかわいらしいキャラクターをカード表面にあしらったデザイン性が高いクレジットカードです。描かれているキャラクターのオリジナルグッズと交換することが可能なポイントサービスが用意されていることもあります。



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